【HSPさんのための認知バイアス入門】1 認知バイアスとは

HSPさんのための認知バイアス入門

はじめに

スマホをみながら話を聞く女性

こんなことありますよね。
このとき、あなたは何を感じましたか?

「ちゃんと話聞いてよ!」という怒りだったかもしれません。
「私に興味ないのかな・・・」という悲しみだったかもしれません。

人それぞれだと思いますが、こういった時
他人のストレスによく気づく、自己肯定感が低いなどの特徴を持つHSPさんは
「自分の話が面白くないから」
「話題選びを間違えてしまった」
などと、自分に責任があると考えることが多いと言われています。

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そこから「面白くない自分」「他人とうまくやれない自分」
に落ち込んでしまうこともしばしば。それってとっても苦しいことですよね。

もしあなたが
「わかる〜!」
と思われたなら一つ考えてみてほしいことがあります。

友達があなたの話をスマホをいじりながら聞いていたのは
本当にあなたの話が面白くなかったからでしょうか?

わからないですよね。

では、なぜあなたは「自分が悪い」と感じてしまったのでしょうか。

私は、これを解き明かす鍵の1つとして「認知バイアス」があると思います。

認知バイアスとは

そもそも「バイアス(bias)」とは
直訳すると「偏り」という意味があります。
そこから「偏見」「先入観」といった意味の言葉として使われることも多いです。

なので、認知バイアスとは

認知バイアス(にんちバイアス、: cognitive bias)とは、物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる心理現象のことである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/認知バイアス

つまりこの言葉は、
人間は自分の偏見や先入観にジャマをされて正しい物事の判断ができなくなることがある
ということを示しています。

では、この「認知バイアス」によって
私たちの物事の判断はどのような影響を受けているのでしょうか?

認知バイアスが私たちに与える影響

先ほどのスマホの例をもとにして考えてみましょう。

友達があなたの話を聞きながらスマホをいじっているのをみて
「自分の話が面白くないのではないか」
と感じたのはどうしてでしょう。

これには、認知バイアスの1つである「早まった一般化」が関わっている可能性があります。

早まった一般化
:少ない例から一般的な結論を導こうとすること。

ここでいう「少ない例」には「自分のこれまでの経験」を当てはめるとわかりやすいと思います。

なのでもしかしたら
「友達がスマホをいじるのは自分の話が面白くないからだ」
という判断は唐突に思い浮かんだものではなく

「友達が自分の話をスマホをいじりながら聞いている」という事実を
「話が面白くないと言われた」とか
「自分自身が興味のない話をスマホをいじりながら聞き流したことがある」
などの「自分のこれまでの経験」と結びつけた結果なのかもしれません。

つまり
「友達があなたの話を聞きながらスマホをいじっている」=事実
「友達にとって自分の話が面白くない」=事実かはわからない自分の想像
の境界線が認知バイアスによってあいまいになっているということです。

このことがわかっていないと
「他の人の言動の意図を勝手に想像して、事実だと勘違いして勝手に落ち込む」
という自分にとってとても辛い展開になってしまいます。

特に、自分の足りないところに気づきやすく、周りの幸せを優先しがちなHSPさんは
この傾向に陥りやすく、自己肯定感を下げてしまう原因になることもあります。

認知バイアスを知ることでHSPの性質と上手に向き合う

では、認知バイアスのせいでHSPさんが自分を責めてしまったり、
人と関わる中で生きづらさを感じないようにするためにできることは何でしょう?

それは、認知バイアスを「知る」ことです。

認知バイアスの種類やその仕組みはもちろんですが、そもそも

自分が「真実」「事実」だと思っていることが
実は自分の先入観や偏見によってゆがめられたもので
他の人にとっては全く違う
ように見えていることがある

ということを知る必要があります。

認知バイアスは心の色眼鏡のようなもの

先ほどのスマホの例なら、友達はあなたの話が面白くなかったのではなく
「人の話を聞くときはスマホを置いて聞くべきだ」という
考えを持たない人だったのかもしれません。
もしくは、友達はあなたが話し出す前からスマホをみていて
あなたが話し始めたタイミングはキリがよくなかっただけなのかもしれません。

どちらにせよ、それが真実は友達にしかわからないし、
あなたはあなた自身の想像で自分を責める必要は全くないのです。

これからここでは
HSPさんが日常感じる不安や悲しみが認知バイアスによるものである
という視点から、さまざまな例を紹介していきます。

認知バイアスを知り、自分の考え方の色眼鏡が外れることで
ものの見え方が変わり、HSPさんの心が軽くなる一助になれば嬉しいです。

情報を正しく選択するための認知バイアス事典 情報文化研究所 フォレスト出版
「認知バイアス」については主にこちらの本を参考にさせていただきました!
原理もわかりやすく、実生活に結びつきやすいものがピックアップされていて
とても興味深かったです・・・!

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