
最近夢は見ましたか?
どんな夢だったかは覚えていますか?
ある研究によると、浅い眠りにある8割の人は夢を見るそうです。
ということは、大抵の人がほとんど毎日夢を見ている。
でもその内容はあんまり覚えていないんですよね。
「悪夢」という例外を除いて。
誰かに怒られた夢、身の危険を感じた夢…。
現実にあって欲しくないことがまざまざと目の前に浮かび、
気持ちが脅かされること、きっと1度はありますよね。
特段HSP気質だから悪夢を見やすい、
ということはないのですが、
悪夢を見たことで落ち込んだメンタルは
少し他の人より戻りにくいような気がします。
自分が無意識に持っている考えが
夢として出てきたと思うと、
どうにも気になってしまうことがあるんです…。
もしかしたらこれを読んでくださっている人
の中にお仲間がいるかもしれない!
ということで今回は
をご紹介します。
「夢を見る」ことそのものはコントロールできません。
ですが、これを読んでくださった皆さんが
その周りの環境や前後の時間を整えて、
穏やかな朝を迎えるための一助になれば幸いです。
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悪夢とは

悪夢
:不安・恐怖など不快な気分になってしまう夢のこと。レム睡眠の時に見る。
レム睡眠とは睡眠段階の1つです。
私たちが寝ているとき、
「体が休んでいる時間」と「頭が休んでいる時間」
が別々に存在しています。
レム睡眠はそのうちの「体が休んでいる時間」。
つまり、脳は活発に動いている時間なのです。
悪夢には以下のような特徴が挙げられます。
- 睡眠後半のレム睡眠(起きる前くらい)にみる
- 体は休んでいるので、声が出たり体が動いたりするとは限らない
- 目覚めた時に内容を思い出せる
- 他の人によって簡単に思い出させることができる
- 悲しい・恥ずかしい・腹立たしいなどの気持ちになる
- 息切れ・動悸・発汗などが現れることがある
また、悪夢を見ること自体は誰にでもありえますが、
- 何度も悪夢を見てしまう
- 悪夢による恐怖や、睡眠不足で日常生活に支障をきたす
- 食欲不振や疲労感など、悪夢以外の症状がある
などの特徴がある場合は、
悪夢障害と言われる状態になっていることがあります。
悪夢のせいで寝るのが怖くなったり、疲れが取れなかったり
するようであれば、病院の受診を検討しても良いかもしれません。
悪夢を見てしまう理由

ではなぜ、私たちは悪夢を見てしまうのでしょうか?
- ストレスや不安、トラウマなどの精神的要因
- ホルモンバランスの変化、疲労の蓄積などの身体的要因
- アルコール、薬、タバコなどによるもの
- 睡眠環境や生活リズムなどの環境的要因
の4点からご紹介します。
ストレスや不安、トラウマなどの精神的要因
神経科学の分野では、
夢は私たちの記憶の断片であると言われています。そのため、
- 先輩に叱責された日に誰かに怒られる夢を見る
- 試験の前に試験に落ちた夢を見る
- 誰かに怒りを感じた時に、誰かを責めている夢をみる
などの現象が起きるんですね。
つまり、ストレスの多い日常を過ごしている人ほど
悪夢を見やすくなってしまいます。
特に、周りの環境や人の顔色に人一倍敏感にアンテナを張って、
眠る前に反省会が止まらなくなってしまうような
HSPさんには関連が深い要因です。
個人的には日曜日の夜〜月曜日にかけてが
1番悪夢を見やすいのでなんだか納得感。笑
また、事故や災害などのトラウマによるストレス障がい(PTSD)、
うつ病なども悪夢の要因となることがあります。
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ホルモンバランスの変化、疲労の蓄積などの身体的要因
- 高熱を出して寝込んでいる時
- 月経でホルモンバランスが崩れている時
- 甲状腺の病気(ホルモンバランスが崩れる)がある時
- 血糖値の調節に関わる病気がある時
なども悪夢を見やすいと言われています。
体温調節がうまくいっていなかったり、
心身を興奮させるホルモン(アドレナリン・コルチゾールなど)
の分泌が多くなってしまったりすることが原因だそうです。
また疲労が慢性的にたまることで睡眠の質が低下します。
これも悪夢を見やすくなる要因になります。
アルコール、薬、タバコなどによるもの
- 抗うつ剤
- 高血圧の薬
- アルコール
- タバコ(ニコチン)
などに含まれる成分には、悪夢を引き起こす効果があります。
また就寝直前のアルコール、いわゆる寝酒は
睡眠の質を悪くし、これも悪夢を見る原因につながります。
睡眠環境や生活リズムなどの環境的要因
質の良い睡眠が取れないと、悪夢を見てしまう原因になります。
睡眠の質を下げる要因としては、
- 就寝時の騒音・不要な照明
- 快適でない空調
- 気に入らない寝具
など睡眠のための環境が整っていないこと、
- 昼夜逆転の生活
- 極端に短い睡眠時間
- 一歩も外に出ない生活
など生活リズムが崩れていることなどが挙げられます。
悪夢を見ないようにするための対策

では、私たちが悪夢をできるだけ見ないように
意識できることはなんでしょうか。
- 悪夢を見る根本の原因を解決する
- 睡眠をとる環境をととのえる
の2点からご紹介したいと思います。
寝ている時は何もできませんが、
起きている時にできる工夫は意外とたくさんあるんですよ…😌
悪夢を見る根本の原因を解決する
先述した通り、悪夢はさまざまな要因によって引き起こされます。
そのため「自分はどうして悪夢を見てしまうのか」を
分析し、その問題を根本的に解決することが大切です。
例えば、
- 人間関係がストレス→仕事を休んでみる、環境を変えてみる
- 過去のトラウマが忘れられない→信頼できる人や専門機関に相談する
- 薬で悪夢を見てしまう→種類を変えてもらう
自分の予想が当たり適切に問題を解決できたら、
きっと状況は劇的に改善するでしょう。
睡眠をとる環境を整える
どんなに悩みが少なく健康な人でも、
寝る時の環境が良くないと悪夢を見てしまうことがあります。
旅先のベッドが合わず寝苦しい夜を過ごしたこと、
隣の部屋の話し声に影響されて悪夢を見たこと、
皆さんにもあるのではないでしょうか。
まあ、旅の1日2日ならいい思い出ですが、
普段眠る自分のベッド周りの環境はしっかり整えたいものですね。
もし悪夢を見る心当たりがないのに悪夢を見てしまったり、
質の悪い睡眠で疲れが取れないのなら
- 寝具の種類を変えてみる
- 照明の明るさを変えてみる
- 空調を寝る時は我慢せずにつけてみる
などに取り組まれてみるのはいかがでしょうか。
ゆっくりいい睡眠をとって目覚められたら、
悪夢を見ないで済むことはもちろん、
起きた後も1日快適に過ごすことができますよ…。
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:HSPさんには「眠れない」「寝すぎる」などの睡眠の悩みを抱える人が多いと言われています。そこでその原因や、「いい睡眠」の定義、自分でできる工夫などを徹底解説しています。
悪夢を見てしまった時にできること

悪夢を見て目覚めてしまったときは、
まずは心を落ち着かせることを最優先しましょう。
- 深呼吸をする
- 少量の水を飲む
- 好きな香りをかぐ
などが効果的です。
無理に再び寝ようとする必要はありません。
ベッドから離れ、柔らかいあかりをつけて、
心身ともにリラックスする時間を取ることが大切です。
- 好きなもののことを考える
- 起きた後の楽しい予定を思い起こす
- お気に入りのぬいぐるみや毛布を抱きしめる
など、自分が精神的に安定する / 幸せになる
ことを考えたりしたりするのもいいでしょう。
まとめ

今回は
をお伝えしました。
悪夢を見てしまうのはとても辛いことです。
また、悪夢を見てしまう要因そのものも
日中のあなたを苦しめる原因になっているでしょう。
これを読んだからと言って、
その状況がすぐ改善されるわけでもありません。
ですがせめて「夢でよかった」と思えたら。
「今からできることがある」と希望が持てたら。
これを書いた私はとっても嬉しいです。
【参考文献】
- 品川メンタルクリニック 悪夢 〜嫌な夢ばかり見る〜
- 阪野クリニック 悪夢を見る理由とは? / 悪夢ばかり見る時の対処法
- e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
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