HSPとうつ病の関係

HSPとうつ病についてのアイキャッチ画像 はじめてのHSP
ハートの形の葉っぱを中心に、色んな気持ちが示されている画像

今日もお疲れさまでした。
今日はどんな1日でしたか?

いいことがあってにっこにこかもしれません。
もし、悲しいことや、辛いことがあって落ち込んでいたとしても、
ずっとその気持ちが続くことはないだろう

そう思っている人が多いと思います。

なぜなら、私たちはここまでの経験で、自分のご機嫌をとる術を知っているからです。
誰かと騒いだり、1人で好きなことをしてみたり。
今は辛いけど、これが望む未来につながるかもしれない、なんて考えたり。
そうやって、山あり谷ありの長い人生をのらりくらりと生きているんですよね。

ところが、ある日を境に落ちたメンタルが戻って来なくなる
好きなことすら楽しめなくなる。
生きている意味がわからなくなる。

それが、うつ病です。


自分には関係ない。
と思っている人もいるかもしれません。

でも、うつ病になってしまうきっかけは、
思いの外身近なところに転がっています。

ある統計では、生涯で約15人に1人がうつ病になるとも言われています。

誰がいつなっても不思議ではないのです。

そして、このブログを読んでくださっている方の多くがお持ちであろう、
HSP気質はうつ病になりやすい要因の1つと言われています。

なので今回は、
うつ病の基本的な理解を深めた上で、
HSPさんがうつ病にならないための心がけや、頼れる場所などをご紹介したいと思います。

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  • HSPってなんだろう
    :そもそもHSPについてよく知らない方はこちらをチェック、気質的な特徴や、分類などについて詳しくお伝えしています。

うつ病とは

考え込んでいる男性の画像

うつ病
:気分障害の1つ。気分を安定させたり、やる気を引き起こす役割を持つ、
 脳内の神経伝達物質である「ノルアドレナリン」や「セロトニン」の
 分泌量が減ってしまうことにより、起こると考えられている。

簡単にいうと、気分が落ち込んだまま戻ってこない状態のことです。

少し話はそれますが、これと区別する必要があるのは双極性障害(躁うつ病)。
落ち込んでいる状態から戻ってこれないうつ病に対し、
調子がいい時(躁)と悪い時(うつ)の波が交互に訪れることが特徴です。

双極性障害の人にうつ病の治療のみを行うことは、症状を悪化させることもあります。
気になる場合は病院できちんと診断を受け、適切な治療を受けた方がいいでしょう。

うつ病と双極性障害の違いを示した画像

うつ病の原因

1 過度なストレス

環境要因ともいえます。ここには以下の要因が挙げられます。

  • 大切な人やペットなどとの離別
  • 人間関係のトラブル
  • 仕事での役割の変化(昇格・降格・部署異動など)
  • 家庭での役割の変化(結婚・妊娠など)

こうしてみると、うつ病の原因になりうる要因は
そこかしこに転がっていて、誰も他人事だとはいえないことがわかりますね。

2 性格の傾向

一般的に、真面目で完璧主義な人、正義感の強い人などは、
うつ病になりやすいと言われています。
HSP気質を持つ、というのもここの要因に含まれます。

3 遺伝的要因

4 慢性的な疾患

がんや糖尿病などといった病気が挙げられます。
体調がよくないと、気持ちまで落ち込んでしまいますもんね。


以上が主な原因ですが、実際には複数の要因が絡み合って発症すると言われています。

うつ病の特徴

厚生労働省のサイトにて、
「次のうち5つ以上(1か2を含む)が2週間以上続いていたら、
 専門家に相談することをお勧めします」
という文言で挙げられた特徴がこちらです。

  1. 悲しく憂うつな気分が一日中続く
  2. これまで好きだったことに興味がわかない、何をしても楽しくない
  3. 食欲が減る、あるいは増す
  4. 眠れない、あるいは寝すぎる
  5. イライラする、怒りっぽくなる
  6. 疲れやすく、何もやる気になれない
  7. 自分に価値がないように思える
  8. 集中力がなくなる、物事が決断できない
  9. 死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_01.html

こうやってみてみると、
「普段もそんな時あるよね?」と思ってしまうような項目もいくつかあるような気がします。

だからこそ、心のSOSサインを見落としたり、
見て見ぬふりを続けたりしているうちに、
重症化してしまっていた

気づいた頃には家から出られなくなっていた。
といった事態になってしまうのかもしれませんね。

HSPとうつ病の関係

前述したように、HSP気質である、ということはうつ病の要因の1つとなります。

HSPさんの

  • さまざまな刺激に敏感に反応してしまう
  • 他人の意思を尊重しすぎる傾向にある
  • 自己肯定感が低い

などの特徴は、何かストレスになるできごとがあった時、
必要以上に自分のことを責めてしまったり、
溜まったストレスをうまく発散できなかったりする原因になります。

その結果、うつ病になってしまうケースがあると言われているのです。

HSPとうつ病の違い

1 先天的か後天的か

HSP気質は、その人が生まれつき持っているものであることに対し、
うつ病は、環境要因などによって、後から発症するものです。
辛い出来事が重なって、自分の考え方や性格が変わってしまった
そんな場合はうつ病の可能性を考えてもいいかもしれません。

2 自殺願望があるかないか

これも大きな違いです。
先ほどうつ病の症状について、厚生労働省が提示したものを引用しましたが、
「死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う」
という気持ちを抱えている方は、特に病院への受診を考えた方がいいでしょう。

うつ病になってしまう前にHSPさんができること

二人が指でハートを作っている画像

1 自分の状況を分析する

何か辛いことがあった時に、
「何に自分は辛いと感じているのか」
「自分はどうしたいのか」
を考えてみることがとても大切です。

頭の中がぐちゃぐちゃしてしまう時は、
何かに書いてみるのもいいかもしれません。

体がSOSサインを出していないかも確認してみるといいかもしれませんね。

「この辛さは乗り越えられるのか、乗り越えられないのか」
それが判断できるだけでも、次の一手が考えやすくなると思います。


2 情報収集をする

HSPのこと、うつ病のこと。

知ろうと思えば情報はいくらでも手に入ります。
メンタルヘルスに関する講習会などに参加してみてもいいかもしれません。

いくつかのサイトを見てみたり、
何人かのお話を聞いてみたり、本を読んだりして、
自分にしっくりくる情報をうまく活用していきたいですね。

ちなみにこの文章の最後にも、
参考にしたサイトや本を記載しているので、良ければ覗いてみてください。


 環境を変える

自分が辛いと感じる原因がわかれば、環境を変えることができるかもしれません。

転職したり、休学したりといった、大きなものでなくても、
ストレスのもととなる人から少し離れる、
キャパオーバーになりそうな時、仕事を誰かに頼んでみる、
意識的に休憩時間を設けてみる、
それだけでも、心は少し軽くなるかもしれません。


4 誰かに相談してみる

どうしたらいいかわからないときは、
お家の落ち着く場所で、誰かに相談してみてください。

問題の根本的な解決につながるわけではないけれど、
自分の中に溜め込んでいた気持ちを外に出すことで、
今の自分の状況を客観的に見ることができるようになるはずです。

家族や友達に相談するのは気が引ける・・・。
という方は、すべての人に開かれているホットラインを利用するのもありだと思います。
🌼厚生労働省 まもろうよ こころ 電話相談窓口🌼

うつ病かな?と思ったら

1 まずはセルフチェック

品川メンタルクリニックさんが、HSPうつのセルフチェックが行える
ページを作ってくださっていました。
いきなり病院は・・・という方は試してみてもいいかもしれません。


2 早めに病院への受診を

うつ病の診断は精神科で行えます。

セルフチェックもご紹介しましたが、
基本的には自己判断せず、きちんと専門家に診断を受けることをおすすめします。

無理をし続けるのはしんどい、というのはもちろんですが、
診断を受け、診断書をもらう。
これをすることで、自分が取れる選択肢は大きく増えます。

うつ病改善のために「環境を変える」という方法を取るなら、
必須ともなってくるでしょう。

最後に

壮大な景色を目の前に、腕を広げている女性の画像

私自身ここまでの四半世紀、
悲しいことも、辛いこともたくさんありました。
それを、周りの力も借りつつなんとか乗り越えてきました。

でも思い返せば、
つい先月まで冗談を言い合っていた人が、今はここにいない。
そしてもう戻ってはこないだろう。
そんなことは珍しくありません。

あの人は今どうしているんだろう。
折れてしまった心は癒えたのだろうか。
また誰かと冗談を言えるようになっているのだろうか。
連絡するには勇気がいるけれど、時折胸はキュッと締め付けられます。


そしてふと考えるのです。

私と「あの人」の違いはなんだろう

おそらく答えは「無い」なのでしょう。

私が辛く、悲しいできごとを乗り越えてこられたのは、
「乗り越えられること」だったから。
本当に何が起きても強く自分を保てるかどうかは、
正直死ぬまでわからない。

いろんなことに敏感に反応してしまうHSP気質があるなら尚更。
うつ病をはじめとした「心が壊れる」ということに対して、
他人事であってはいけない

自分だけがそう思っていてもよかったのですが、
ここにその気持ちを、その気持ちでかき集めた情報を残せば、
誰かのささやかな助け舟になれるかもしれない。

そんな思いで文を綴っています。

皆さんの心の端っこの端っこにおいてあげてもらえると幸いです。

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【参考文献】
・うつ病ナビ HSPうつ
・厚生労働省 こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜 うつ病
・はたらく人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳 うつ病の主な症状と原因
・長沼陸雄 敏感すぎて生きづらい人のココロが楽になる方法 株式会社永岡書店 2019

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