この記事は、こんな人におすすめです。
HSP と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
繊細がゆえに生きづらい人
そんなところでしょうか。
私もそうでした。
では、HSPの人はどうして繊細で生きづらいのでしょうか?
HSPの概念を提唱したエイレン・N・アーロンさんの研究から
HSPという言葉がさす本来の意味を紐解いていきたいと思います
⭐️HSPの一般的な認識が気になる方はこちらの記事がおすすめ!
HSPとは
ハイリー・センシティブ・パーソン (Highly Sensitive Person、HSP) は、環境感受性 (Environmental Sensitivity) あるいはその気質・性格的指標である感覚処理感受性 (Sensory Processing Sensitivity) が極めて高い人たちを表す言葉である[1][2]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ハイリー・センシティブ・パーソン
環境感受性とは、
ポジティブなことやネガティブなことが起こった時にどうやって処理をするか、
また、どれくらい覚えているかの個人差を表す概念です。
環境感受性自体はみんなが持っていて、その強さは正規分布すると言われています(下図)。
※正規分布:平均値、中央値、最頻値が一致していて、その値を中心に左右対称に広がる分布
つまり、ここでのHSPとは、
ポジティブかネガティブかに関わらず、周りの環境からの刺激の影響をよく受ける人たち
ということになりますね。
「HSP」が持つ本当のニュアンス
ここでびっくりポイント。
エイレン・N・アーロンさんが提唱したHSPという概念には
「繊細」だったり「生きづらい」といったニュアンスは全く含まれていないんです。
ただ環境感受性が高い。それだけ。
以前の記事で「HSPの特徴」として紹介したDOESも
環境感受性を測るための尺度として作成されたものにすぎません。
これらの指標によく当てはまるなら、HSPに分類されますよ。
たったそれだけなんです。
HSPさんの心を軽くする「HSP」の受け取り方
HSPの人にとってHSPの指標は
自分の特徴を知り、生きづらさの原因を知るための大きな手がかりにはなるけれど
生きづらさそのものの原因ではないんですよね。
「生きづらい」と感じる時には必ず
自分の心だけじゃなくて、周りの環境が必ず複雑に組み合わさっているはずです。
だから、生きづらい状況を抜け出す時に変えなきゃいけないのは
心じゃなくて、仕事や人間関係かもしれません。
「HSPだから生きづらいんだ」
「HSPと上手に向き合っていかなきゃ」
それだけ考えて、生きづらい状況を作っている根本の原因に気づかなければ
その状況から抜け出せずに、うまくできない自分をますます責めてしまうだけです。
私自身「HSP」という言葉をとっかかりに
自分をよく知ることができている、と感じているからこそ
自分や自分の置かれている状況の全てをHSPだけで説明してもいいのかな?
という視点は常に持っておきたいなと思います。
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